2024年11月15日金曜日

プロレス列伝「ザ・シーク:黒い呪術師、インドの猛虎との対戦」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」。「アラビアの怪人」と呼ばれたシーク。必殺技はキャメルクラッチだが、二大悪党との試合はどんな内容に?

プロレス列伝「ザ・シーク:黒い呪術師、インドの猛虎との対戦」

ザ・シーク(1926年6月9日~2003年1月18日)

劇画「プロレススーパースター列伝」では、ケチで邪悪でパフォーマンスは他人のパクリ、などと散々な描かれ方だったザ・シーク。一体どんなレスラーだったのだろう?  アメリカ・ミシガン州ランシング出身で、レバノン系アメリカ人(中東生まれではなかった)。本名「エドワード・ジョージ・ファーハット」(何となく高貴な感じ)。身長は183cmで、小柄。悪役レスラーとしてリングに上がる一方、デトロイト地区のNWA系プロモーターとしても活躍。「デトロイトの帝王」とも呼ばれた。ECWや短い期間だったが新日本プロレスにも来たサブゥーは彼の甥。スカウトされてプロレス入り。全盛期は50年代らしく、1955年11月18日にルー・テーズのNWA世界ヘビー級王座に挑戦。「火炎攻撃」など独特の演出をやりだしたのは60年代だそうで、ドリー・ファンク・シニア、フリッツ・フォン・エリックといった大物と対戦。1964年にデトロイト地区のプロレス興行権を購入、自身の団体を立ち上げ。「プロレススーパースター列伝」ではこの頃のことが描かれており、「目立ちたがり」のシークが「人気上昇中」のブッチャーを利用して荒稼ぎする描写だった(しかし、「列伝」は作り話が多いことで有名。そんな二人の日本での対決はどんなものになるか?)。80年代になってデトロイトは不景気。団体は閉鎖、今回紹介する二試合の時点ではピークを過ぎた状態。


「ザ・シーク vs. アブドーラ・ザ・ブッチャー」

(昭和55年12月1日:札幌中島体育センター)

(内容)レフェリーはジョー樋口。まずブッチャーが入場。頭をファンにペタペタ触られる。シークがいつの間にかイスを持って入場し、奇襲攻撃。場外戦。さらにシークは何か尖ったモノで凶器攻撃。早くも流血戦。警告したり、カウントしたりのジョーだが、シークはお構いなしでチョーク攻撃。ようやくブッチャーが地獄突き、ヘッドバット、フォークで反撃。何者かがシークに加勢して「シークの反則負け」。キラートーア・カマタも参戦してブッチャーをフォロー。その後もシークとブッチャーは花道、客席でつかみ合いを展開した。反則のやり合いで「試合」としては微妙。これもまたプロレスだが、「技の攻防」という点ではあまり面白くなかった。テクニックではなく「レスラー同士のやりとり」を見せるのが全日本プロレス。いかにも全日本らしい試合だった。


「ザ・シーク vs. タイガー・ジェット・シン」

(昭和56年12月9日:札幌中島体育センター)

(内容)翌年にはシンと対戦。レフェリーはジョー樋口で、会場も同じ札幌中島。シークが周囲をニラみながら入場。そしてシンがサーベルを持って上田馬之助と入場。シークが凶器攻撃。シンがやり返して流血戦。シンがトーキック。場外戦。先にリングに戻ったシンがリングアウト勝ち。試合時間は何と「2分21秒」。その後も場外でやり合って終了。ブッチャー戦と同じような内容。悪役同士の対戦は「何かやってくれそう」といった期待感があるが、実際にはあまり面白い試合にはならない。「ブルーザー・ブロディ vs. アブドーラ・ザ・ブッチャー」なども「つかみ合いのケンカ」みたいな感じで面白い試合ではなかった。キャラで勝負するレスラー同士の試合はドタバタしたものになりがち。それが新日本プロレス(テクニック指向)のファンが全日本(キャラ指向)を嫌った理由(当時)。今ではどの団体も「派手な動きを見せるプロレス(アメリカ指向)」になった感があるが・・・。

 

2024年6月2日日曜日

プロレス列伝「ジャイアント・キマラ:全日本・WWFでの戦い」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」。「ウガンダの大魔神」と呼ばれたキマラ。必殺技はボディプレスとクロスチョップ。WWFでの怪奇派対決はどんな内容に?

プロレス列伝「ジャイアント・キマラ:全日本・WWFでの戦い」

ジャイアント・キマラ(1950年5月28日~2020年8月9日)

プロレス界には二人の「キマラ」が。今回紹介する「キマラ」はアメリカでは「カマラ」と呼ばれ、WWFやWCWで活躍した方。本名「ジェームズ・ハリス」。「ウガンダ出身」はキャラ設定で、実はアメリカ人(もう一人の「キマラ」は本名「ベンジャミン・ピーコック」。「アフリカ・ボツワナ共和国出身」「ボツワナ・ビースト」というキャラ設定で、コチラも実際はアメリカ人)。「ウガンダの未開部族、カマラ」というキャラを考案したのはあのジェリー・ローラーだそうだ。「カマラを発見した」謎の覆面探検家キムチーが通訳およびマネージャーを担当。フリッツ・フォン・エリックのWCCW、そしてWWFで活躍。NWA世界ヘビー級王座、AWA世界ヘビー級王座にも挑戦したということから、かなりの人気があったと思われる。


「ジャイアント・キマラ vs. 大熊元司」

(昭和60年8月2日:札幌中島体育センター)

(内容)全日本プロレス「サマードリーム・フェスティバル」での大熊戦。大熊は元・力士。全日本では中堅選手で、外国人レスラーの力量をチェックする役目。まず先に入場して相手を待つ。キマラがアフリカの仮面&ヤリで入場。セコンドは無し。花束が贈呈されるが、キマラ(顔に不気味なペイント。体にもペイント)には渡されず。レフェリーはタイガー服部。試合はやはりキマラが優勢。チョップ、キック、チョーク、タックル、クロスチョップ、ヘッドバット、ネックハンギング、エルボードロップ、ボディスラム。ややチョーク攻撃多め。大熊はトーキック、チョップで反撃するが、相手の巨体に通じない。キマラがトップロープに。ダイビングボディプレスで3カウント。勝利後、もう一発食らわそうとトップロープに登ったが、レフェリーに阻止された。キマラが個性をアピールして勝利。試合というよりキマラを売り出すような試合内容。馬場はアメリカでスターになった男。「選手の売り出し」はアメリカ流。大熊はいつも「やられ役」。


「カマラ vs. パパ・シャンゴ」

(1993年:アメリカWWF)

(内容)昭和の怪奇レスラーが新しい時代の怪奇派と対決。パパ・シャンゴはブードゥー教キャラ。白いペイント&ドクロがトレードマーク。正体はネバダ州ラスベガス出身のチャールズ・ライト。プロレスラー養成所「モンスター・ファクトリー」出身。WWF登場前は新日本にも参戦。「パパ・シャンゴ」としてWWF登場。まずはドクロを手にパパ・シャンゴ入場。カマラはアフリカ人らしい(?)ヤリと盾を持って入場。セコンドに黒人マネージャー。パパ・シャンゴのドクロにビビるカマラ。ドクロの仕掛けにさらにビビる。ゴング。パパ・シャンゴがハンマーパンチ、噛み付き、ボディアタック、キックで先制攻撃。カマラはチョップ、ヘッドバット、クロスチョップ、ボディプレス(自爆。お約束)。反則攻撃のパパ・シャンゴ。カマラのマネージャーにも手を出す。「ちょこん」とトラースキックを食らってパパ・シャンゴが場外にエスケープ。追うカマラ。結果は両者リングアウト。決着つかず。いかにもアメプロらしい内容と結末。アントニオ猪木の試合などプロレスをマジメに見てきたファンがこの試合を見たら「こんなもんプロレスじゃない」と怒るかも。しかしながら、わかりやすいキャラ設定で、試合内容も悪くない。初めてプロレスを観るファンでも楽しめるのがアメプロ流の演出。その後のパパ・シャンゴ。個人的には良いキャラだと思うがアメリカではあまりウケなかったらしく、キャラ変。「カマ」としてファルークの黒人至上主義軍団「ネーション・オブ・ドミネーション(NOD)」に参加。次いで「ザ・ゴッドファーザー」なるいかがわしいキャラに。


その後

WCWにも参戦したキマラ。セミリタイアしてトラック運転を本業に。時折、リング復帰。2011年、糖尿病の合併症で左足を失い、現役引退。2020年、コロナウイルスで死去(70歳没)。会場を沸かせた楽しいレスラーだったが、最期は悲しいものとなってしまったのが残念。

2024年1月23日火曜日

プロレス列伝「ブル中野 & アランドラ・ブレイズ」

アメリカWWFで行われた女子王座戦。アメプロらしい派手な舞台、試合展開。両選手、試合内容を紹介します。「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

ブル中野 vs. アランドラ・ブレイズ

(アメリカ・WWF RAW :1995年)

ブル中野

「ブル中野 vs. アランドラ・ブレイズ」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

東京都出身。全日本女子プロレスに入門。ダンプ松本に誘われて「極悪同盟」入り。その後は「ヒール」というより「女子界のトップ」といった存在に。1993年にWWF遠征。

アランドラ・ブレイズ

「ブル中野 vs. アランドラ・ブレイズ」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

イタリア・ミラノ出身。ミネソタ州ミネアポリスで育ち、AWAに入団。全日本女子プロレスにも参戦。アメリカWCWへ。WWFへ移籍。そして、またWCWへ。このときWWF女子王座のベルトをゴミ箱へ捨てるパフォーマンスを行い、顰蹙を買った。美人さんながら結構キツいことをやる(さすがレスラー?)。

試合会場

「ブル中野 vs. アランドラ・ブレイズ」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

TV解説席にビンス・マクマホン(マックマーン?)。カッコいいのが入場ゲート。キラキラ光っていてレスラーたちがカッコ良く見える(ダサい系レスラーもカッコ良く見えるスグレモノ)。誰のアイデアかは知らないが、見事なセンス。

試合内容

「ブル中野 vs. アランドラ・ブレイズ」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

女子王者のブルにブレイズが挑戦する形での一戦。緑の髪を立てているブル。ブレイズは白のコスチューム(実にスタイルがいい)。ウッカリ相手に背を向けたブレイズにブルが不意打ち(「志村、後ろ後ろ!」な感じだった)。ヘッドシザースを使うブレイズ。ブルが荒っぽい攻撃。クローズライン、髪をつかんで投げ飛ばし(数回)、ギロチンドロップ、足を固める。その後は両者、持ちワザを連発。ブルがヒップドロップからの固め技、パイルドライバー、トップロープからのギロチン。ブレイズはネックブリーカー連発、ニールキック、ドロップキック、プランチャ、ジャーマン。場外戦。トペを自爆したブル。ブレイズが場外でジャーマン。リングへ。ムーンサルトを自爆したブルにブレイズがジャーマン、3カウント。ブレイズが王座奪取。しかし、ダンプ松本をパワーアップしたようなゴツい女に襲われてしまった。アメプロらしい内容、エンディングだった試合。共に大技を使ってどちらもファンも満足させる演出。試合が終わっても乱入などで次の試合に続けるのもWWFらしかった。実にカッコ良かったブレイズ。個人的に一番好きな女子レスラー。ちなみに最後に乱入したダンプ松本っぽいのはバーサ・フェイ。後に、女子王者になったそうだ。

 

2023年12月2日土曜日

プロレス列伝「ザ・グレート・カブキ:アメリカWCCW・全日本での戦い」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」。「東洋の神秘」と呼ばれた怪奇派カブキ。ヌンチャク・パフォーマンスに必殺技アッパーカットとトラースキック。

プロレス列伝「ザ・グレート・カブキ:アメリカWCCW・全日本での戦い」

ザ・グレート・カブキ(1948年9月8日~)

本名「米良 明久(めら あきひさ)」。日本プロレス入門。日本プロレス崩壊後、全日本へ。アメリカ武者修行。「カブキ」に変身(その当時のエピソード、「毒霧」といったパフォーマンスに関する秘話は本人が様々な場で語っている)。マネージャーは元レスラーでもあるゲーリー・ハート(後にギャラの横領でカブキと仲違い。グレート・ムタをWCWで売り出したが、ムタとの関係は悪くはなかったようだ)。フリッツ・フォン・エリックのWCCWで大ブレーク。ギャラも凄かったらしく、日本には帰りたくなかったほど。


「ザ・グレート・カブキ vs. ジャイアント・キマラ」

(アメリカ・WCCW)

(内容)カブキの全盛期の試合。ややこしいレスラーのキマラ。「キマラ」と呼ばれるレスラーは二人。今回紹介するキマラは「初代キマラ」。「ウガンダの大魔神」と呼ばれるが、実はアメリカ人(もう一人の「キマラ」も全日本プロレスに来日。「アフリカ・ボツワナ共和国出身」「ボツワナ・ビースト」というキャラ設定たったが、実際はアメリカ人)。リング入場。カブキは赤い付け毛に般若の面。見事なダブルヌンチャクを披露。仮面を外し、毒々しいペイント。緑の毒霧噴射。キマラはアフリカ民族衣装なコスチューム。セコンドのキム・チーがちょっとコミカルな雰囲気(「怪しさ」がにじみ出ている)。もう一人、アラブ人がキマラのセコンドに付いているが、このキャラはよくわからない(たぶん、「マネージャー」キャラ。しかしながら、よくわからないのがプロレスの「マネージャー」。本当に選手をマネージしてプロレス団体とギャラの交渉をしたりしているのか、単なる「キャラ」なのか?)。試合開始。体格差。キマラが巨体を生かしたチョップ、ネックハンギング、ベアハッグ、クロー攻撃。カブキはソバット、トラースキック、アッパーカット。セコンドもやり合い、リング内へ。キマラを攻撃するゲーリー・ハート(セコンドがレスラーに手を出すのは基本的に御法度)。結果はノーコンテストか? あいまいな決着。アメプロはキャラを楽しむものだが、あまりにも消化不良な結果だとファンも喜ばないような気がする。カブキのダブルヌンチャク、打撃系の技、キマラのネックハンギング、どこかユーモラスなキム・チーが見せ場だった。


「ザ・グレート・カブキ vs. ジム・デュラン」

(昭和58年2月11日:後楽園ホール)

(内容)全日本プロレス「エキサイトシリーズ」開幕戦での一戦。アメリカでトップスターになったカブキ。ジャイアント馬場が帰国命令。馬場がアメリカ・セントルイス遠征で欠場するため、その「穴埋め」として佐藤昭雄が「カブキの凱旋帰国」を提案したそうな。デュランはニュージャージー州トレントン出身の白人。本名は「ジェームズ・モリソン」。レスラーとしてテッド・デビアスらと戦ったり、タイトルを獲得したりの実績。マネージャー業も務める「頭脳派」。試合。レフェリーはジョー樋口。照明が落とされ、ニンジャ頭巾・コスチュームのカブキが入場。セコンドに川田利明。デュランには冬木弘道。美人さんから花束贈呈。カブキがダブルヌンチャク。頭巾を脱いで緑の毒霧噴射。試合はカブキがリード。腕を絞ってキック、延髄斬り、首筋にクロー攻撃。デュランはパンチ、ターンバックル攻撃。アッパーカットを使うカブキ。チョップ、ローリングソバット(低め)、カウンターキック。そしてセカンドロープからのフィストドロップで3カウント。体格的にはデュランが上だったが、カブキが攻撃力で勝利。コスチューム、ダブルヌンチャク、緑の毒霧、アッパーカット。ファンにアピールする要素をキッチリ見せた。その後のデュラン。リングを降り、「J・J・ディロン」の名でWWF、WCWでいわゆる「ブッカー(対戦カードを組んだり、抗争ストーリーを作ったりする役目)」を担当。レスラーとしてはそこそこだったが、プロレス界を支える大物となった。


その後

デュランとの凱旋帰国でカブキ人気は日本でも沸騰。アメリカから帰ってきた馬場が嫉妬したほど。あまりの人気にリック・フレアーのNWA世界ヘビー級王座に挑戦したり、映画『カランバ』のプロモーションに参加したり。しかし、ギャラは低いまま。馬場がケチだったのか、全日本の経営が火の車だったのかはわからないが、カブキは日本(馬場の「しぶちん」ぶり)にウンザリ。しかし、アメリカもまたWWFの全米侵攻でカブキのようなレスラーは「時代遅れ」的な感じに。新日本で越中詩郎の「反選手会同盟」のメンバー入り。そしてSWS、東京プロレスといったインディ団体出場。引退して店を経営していたが、カムバックの要請。店の営業とリングの兼業。2023年1月22日、ザ・グレート・ムタの引退試合に登場。これが「リングでの最後のパフォーマンス」ということだが、ホントにそうなるだろうか?


2023年12月1日金曜日

おもしろ個性派レスラー「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

昭和の時代には妙なレスラーが。写真で見た感じでは迫力。実力はどの程度だったのか? 個性で勝負したレスラーたちを紹介。

おもしろ個性派レスラー「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」
フレンチ・エンジェル(左)

アブドーラ・ザ・グレート

黒人レスラーで、アブドーラ・ザ・ブッチャーによく似ていたらしい。活躍した期間が短いらしく、「謎」のレスラー。キラー・トーア・カマタのようなタイプか?

ジ・エクスキューショナーズ

黒覆面のタッグコンビ。正体はキラー・コワルスキーとビッグ・ジョン・スタッド、とのこと。マスクマンのため、他のレスラーがマスクをかぶってこのコンビ名で試合したこともあるという。スタッドはとてもデカい男。新日本でもマスク姿で登場したが、「死刑執行人」風のマスクをかぶった姿は異常な威圧感だったに違いない。

ザ・グレート・カブキ

あの「カブキ」ではなく、オリジナルのグレート・カブキ。1970年代に活躍。反則ばかりで、怪しい日本語を使いファンから憎まれたヒールだったという。なかなか面白いキャラ(米良明久さんは彼のことを知っていたのだろうか?)。昔のレスラーは「コケおどし系」が多かったけれど、個性はスゴイ。

タロー・コバヤシ

1970年代に登場。ミスター・ヒトのタッグパートナー。日系人ではなくメキシカン、とのこと。こういう「日系」のレスラーは気になる。どんなファイトをしていたのか? 日本人のイメージが悪くなるような反則をしていたに違いない(という気がする)。

フレンチ・エンジェル

20世紀最高の怪奇派。見た目のインパクトが大のホラー映画っぽい風貌(顔がとても大きいアンバランスな身体)。売り出すために様々なキャラ設定がされたらしい。古い時代の選手のためパンチやボディスラムといった「ベタな」プロレス。50歳で亡くなった。

マサンブラ

1970年代に登場。ケニアの部族出身の黒人レスラー。ケニアに実在したという秘密結社「マウマウ団」のメンバー、とのこと。怪奇ムードで勝負。体格的にはやや小さかったが、実力はあったらしい。個人的に「怪奇レスラー」は好み。動いている映像を観てみたい。 

ミスター・ゾムビイ

マスクマン。メキシコを代表する怪奇派レスラー。彼に噛み付かれると謎の病原菌に冒され、高熱にうなされるらしい。身長は154センチ。個性的なマスクマンが多いメキシコ。小さい体で活躍するためにこういうキャラ設定にしたのだろう。

ロス・クラネオス

マスクマンコンビ。こちらもメキシコを代表する怪奇派レスラー。山奥で獣のような生活をしていたところをマネージャーに発見された、というギミック。もはや、「何でもアリ」という感じのメキシコマット界。あんまりバカバカしいことをやるとファンが離れていってしまうのでは? どんな技を使うコンビだったのだろう? 動いている映像が無いのが残念。

ンボア

コンゴ出身のヘビ男。ヘビを連れてリングイン。ピンチになるとヘビを相手に巻き付けて反撃したそうだ。ジェイク・ロバーツみたいな選手か?  どんな技を使う男だったのか(少し)気になる(DDTだったりして)。

まとめ

世界にはヘンなレスラーがたくさん。昔は情報が伝わるのが遅かったり、そもそも情報が無かったり。レスラーの写真もモノクロのがあるだけ、なんてことも。そのため「ハッタリ」をかますことが昔は容易だった。今は映像の時代。ちょっとした映像でも動いている姿を見ればどの程度「できるレスラー」なのかがすぐにわかってしまう。そのせいで「怪奇派レスラー」がいなくなったのは残念なこと。ただ、キャラ的には今でもウケそうな選手が昔はたくさん。「危険な技」ではなく「個性」で勝負するプロレスが観たいなと思う今日この頃です。 

2023年10月20日金曜日

アントニオ猪木:特集(81)ラスト「90年代・引退試合」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」猪木がついに引退。「猪木、タイガー vs. 佐々木健介、藤田和之」「vs. 角田信朗(公開スパーリング)」「vs. ドン・フライ」を紹介します。

アントニオ猪木、タイガーキング vs. 佐々木健介、藤田和之

(1997年7月6日:真駒内アイスアリーナ)

アントニオ猪木:特集(81)ラスト「90年代・引退試合」

(内容)「サマーストラグル97」でのタッグ戦。佐々木、藤田のパワーコンビ。若手の藤田に注目。格闘技的な雰囲気の内容。両チーム、手足やバックを取り合う動き。猪木は浴びせ蹴り、張り手、トップロープからのニードロップ(藤田の背後に決めた)、スリーパー。タイガーはキック(ハイキック、後ろ回し蹴り)、タイガードライバー(すっぽ抜け)、ツームストン、トップロープからのダイビングヘッドバット。藤田は受けに回りながら、ボストンクラブ、パワー技。佐々木は猪木に袈裟斬りチョップ、ストンピング、一本背負い、タイガーにラリアット、リフトアップ、と遠慮を知らない攻撃。最後は猪木。延髄斬りでキレイに藤田を仕留めた。「テクニック&パワー」の「新日イズム」で戦われた試合。当時、トップクラスであった佐々木は控えめな出番。藤田にとっては良い経験・思い出になったと思われる。


アントニオ猪木 vs. 角田信朗

(1998年3月22日:愛知県体育館)

アントニオ猪木:特集(81)ラスト「90年代・引退試合」

(内容)「公開スパーリング」として行われたもの。猪木と比べると小柄な角田(K1戦士)だが、ガッチリした身体(顔はヒロ斎藤に似ている)。角田が速いキック(後ろ回し蹴り、ハイキック、アリキックなど)を出し、ヒザ十字を狙うが、猪木はディフェンスしながらアリキック、バックを取るグラウンド、アキレス腱固め。そして互いに握手、おじぎ。角田がスパーながら素早い動きを見せた。


アントニオ猪木 vs. ドン・フライ

(1998年4月4日:東京ドーム)

アントニオ猪木:特集(81)ラスト「90年代・引退試合」

(内容)猪木の引退試合。「ファイナル・イノキ・トーナメント」で勝ち残ったフライとの一戦。フライはアルティメット大会で優勝したこともある猛者。パンチが得意な危険な男。モハメド・アリが聖火を燃やして、猪木入場。白いガウン、背中には「闘魂」。セコンドには佐山聡、小川直也、長州力、リングサイドには前田日明、アニマル浜口、天龍源一郎、キラーカーンら。試合開始。黒いグローブを着けたフライがパンチ、ヘッドバット、水車落とし、アキレス腱固めなどの足技。猪木は浴びせ蹴り、グラウンド、スリーパー。フライがマウントポジションでパンチ。体を入れ変えて猪木がマウントパンチ、顔面キック(グレート・アントニオ戦を思い出すような蹴り)、延髄斬り、パンチ連発。そして、コブラツイストからのグランドコブラで猪木がギブアップ勝ち。試合時間は「4分9秒」。マウントパンチからの畳み掛ける連続技が迫力だった猪木。特に延髄斬りのシーンは会場のファンが思わず熱くなってしなったほど。最後まで猪木らしい試合っぷり。試合後はアリから花束。そしてマイク。ファンに感謝、「歩むこと」「挑戦すること」の大切さを述べ、「ありがとう!!」。引退のゴング。ベートーベンの「運命」が流れる中、花道を退場。そしてファンに笑顔、「イノキ ボンバイエ」のテーマ。「いくぞ、1・2・3 ダァー!!」。全てが完璧だった引退試合。プロレスラーは引退してもカムバックすることがよくあるが、猪木は本当にコレが最後の試合となった。

 

2023年10月19日木曜日

アントニオ猪木:特集(80)「90年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」90年代の猪木。伝説の男と対決。「vs. ウィリー・ウィリアムス」「vs. タイガーキング」「猪木、タイガー vs. 藤原、ライガー」を紹介します。

アントニオ猪木 vs. ウィリー・ウィリアムス

(1997年1月4日:東京ドーム) 

アントニオ猪木:特集(80)「90年代」

(内容)「97 新春バトルラッシュ in 東京ドーム」として行われた興行。「INOKI FINAL COUNTDOWN」6戦目の相手はあのウィリー。猪木と1980年に戦ったカラテ家。猪木戦の後、バスの運転手を本業としながら不定期にリングに上がる生活。正直なところ、全盛を遙かに過ぎた二人に凄い試合ができるとは思えない(個人的に)。白いガウンの猪木。ウィリーは空手着。ウィリーがパンチ&ヒザ蹴りで先制攻撃。猪木はグラウンドでスリーパーを狙う。パンチやキックを使うウィリーだが、猪木がロープ際でコブラツイスト。そのままグラウンドに持ち込み、グラウンドコブラでウィリーがギブアップ。試合時間は「4分13秒」。試合のルールはどういったものだったのだろう? 「顔面パンチはナシ」だったのだろうか?  それなら、ウィリーに勝ち目は無かった。ディフェンスしながら猪木がプロレス技で勝利。「記念」のような試合だから、これでよかったのかも。


アントニオ猪木 vs. タイガーキング

(1997年4月12日:東京ドーム) 

アントニオ猪木:特集(80)「90年代」

(内容)「97 BATTLE FORMATION」での「INOKI FINAL COUNTDOWN」7戦目。タイガーキングは80年代初頭に活躍した初代「タイガーマスク」のこと(一応、正体は「不明」)。人気絶頂の頃にマスクを脱いで新日本離脱。従来のプロレスを批判したりといった行動で当時のファンをガッカリさせたこともある。そんなサヤマが「タイガーキング」として特別復帰(「タイガーマスク」というキャラクター名が使えないため「タイガーキング」らしい)。金色のコスチュームのタイガー。例のフットワーク、速い後ろ回し蹴り、キック、ロープを使ったあの懐かしのムーブ、回転式延髄斬り。猪木はキックや腕ひしぎをディフェンスしながら、グラウンド、インディアン・デスロックからの弓矢固め。最後は猪木。コブラツイストでギブアップ勝ち。試合時間は「6分46秒」。佐山は動きが速かったが、やっぱりスケールの大きさでは猪木。「師匠と弟子」といった感じの試合で、決着後に両者が握手するシーンが素晴らしかった。


アントニオ猪木、タイガーキング vs. 藤原喜明、獣神サンダーライガー

(1997年5月3日:大阪ドーム)

アントニオ猪木:特集(80)「90年代」

(内容)タッグ戦。ライガーに特に注目のカード。猪木を相手にどんな動きを見せるか? まずは藤原、ライガーが入場。次いでガウンの猪木とマントのタイガーが並んで入場。タイガーとライガー。ライガーがセントーン、垂直落下ブレーンバスター、ロメロスペシャル。タイガーはタイガードライバー、昭和時代のロープワーク&足をからめ取る動き、ハイキック、ツームストーン、トップロープからのダイビングヘッドバット(自爆)。猪木と藤原は腕を取ったりするグラウンド。藤原がヘッドバット、張り手。タイガーと藤原。藤原がパイルドライバー、脇固め、ヘッドバット。タイガーはハイキック、ツームストーン。猪木とライガーは互いに浴びせ蹴り。勝負を決めたのはやっぱり猪木。藤原にトップロープからのニードロップ、延髄斬り、スリーパーで勝利。両チームとも得意技を出し合った試合。タイガーとライガーはアクロバティックな動きでスピードもあった。猪木と藤原は過去にもやっているため、大体想像がつく動き。しかし、猪木の延髄斬りは迫力。猪木とライガーがあまりからまなかったのが、少し残念。

特集(79)「90年代」
「vs. ウィリエム・ルスカ」「vs. リック・フレアー」「vs. ビッグバン・ベイダー」
特集(81)ラスト「90年代・引退試合」
「猪木、タイガー vs. 佐々木健介、藤田和之」「vs. 角田信朗(公開スパーリング)」「vs. ドン・フライ」 

2023年10月18日水曜日

アントニオ猪木:特集(79)「90年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」90年代、特別参戦の猪木。「vs. ウィリエム・ルスカ」「vs. リック・フレアー」「vs. ビッグバン・ベイダー」を紹介します。

アントニオ猪木 vs. ウィリエム・ルスカ

(1994年9月23日) 

アントニオ猪木:特集(79)「90年代」

(内容)「INOKI FINAL COUNTDOWN」の二戦目。昭和時代の強敵ルスカと対戦。攻めようとするルスカ。猪木は警戒。ルスカが柔道の投げからグラウンド。正直なところ、何を狙っているのかよくわからないルスカの攻撃。猪木がパンチ。ルスカは腕ひしぎ、そして道着の帯を使う反則。場外とエプロンでスリーパーを決められてしまう猪木。ダメージが深いのか、タンカに乗せられる猪木。長州が登場。猪木にカツを入れる。回復した猪木はチョークスリーパー、トップロープからのニードロップ、そしてスリーパーで勝利。なんだかよくわからない勝ち方(タンカに乗せられた時点で「試合終了」じゃないの?)。プロレスと格闘技を混ぜるとヘンな内容になってしまう「?」な試合。猪木の「トップロープからのニードロップ」は良かった。だから、それでいいのかも。


アントニオ猪木 vs. リック・フレアー

(1995年4月29日:北朝鮮・平壌「メーデー・スタジアム」)

アントニオ猪木:特集(79)「90年代」

(内容)スペシャルイベント。リングアナは田中秀和、レフェリーはタイガー服部。パープルの派手なガウンでフレアーが入場。猪木は白に「闘魂」と書かれたガウン。試合はフレアーが攻めて、猪木が耐える、という基本形。フレアーの首投げに猪木がレッグシザース。互いに腕を取り、ストンピング。フレアーが攻める。逆水平、場外で鉄柱攻撃、ブレーンバスター、ニークラッシャー、足首を固める、ニードロップ、4の字、エルボードロップ、バックドロップ。猪木が観客にアピールしながらパンチ連発、ドロップキック(スカ)。そして猪木が畳み掛けるように浴びせ蹴り、トップロープからのニードロップ、延髄斬りで3カウント勝利。猪木のパンチ(鉄拳制裁)が印象的だった試合。フレアーもいつものバッタリ倒れるパフォーマンス、コーナーに振られて場外に落下、コーナーに登ってデッドリードライブされる、を見せた。猪木の勝利でスタンドからは拍手が。北の人間に「プロレス」というのものはどう見えたのだろう? 「平和の祭典」ということだったらしいが、未だにこの地域に真の平和は訪れていない。


アントニオ猪木 vs. ビッグバン・ベイダー

(1996年1月4日:東京ドーム) 

アントニオ猪木:特集(79)「90年代」

(内容)昔、ビートたけしが新日本プロレスに連れてきたベイダー。その後、WCWで王者になるなど、日米でトップスターに。「INOKI FINAL COUNTDOWN」の5戦目の相手として来日。例の甲冑をかついで入場するベイダー。52歳の猪木は赤いガウン。花道で入場する猪木の前に立ちはだかるベイダー。TV画面には一部しか映っていなかったが、ベイダーが花道から落下寸前に(かなり緊張していたらしい。ベイダーの著書にそのときの様子が書いてあるとか)。試合開始。ベイダーが先制攻撃。張り手、ボディスラム、パンチ連発。猪木もパンチ、張り手を使うが、パワーはもう一つ。場外戦でベイダーがテーブルを使い、エプロンサイドの猪木にラリアット。猪木がスリーパーを出すが、強烈な投げっぱなしジャーマンを食う(後頭部から落下)。ここから猪木が奇跡の挽回。おなじみ「トップロープからのニードロップ」、アリキック、延髄斬り、場外でイス攻撃、流血したキズにパンチ、腕固め、腕ひしぎ。そしてまたベイダー。胴絞めスリーパー(ガッチリ決まった)、チョークスラム、ドラゴンスリーパー、ボディプレス、ムーンサルト。最後は猪木。ボディアタックをミスったベイダーをボディスラム、腕ひしぎでギブアップ勝ち。猪木が危険な技に耐えた試合。特にベイダーの投げっぱなしジャーマン、チョークスラム、ムーンサルトは強烈なものだった(80年代に行われた二人の試合ではベイダーはまだムーンサルトは使っていなかった)。猪木に勝ちを譲ったのは明らかだったが、ベイダーはキツい技をよくもあれだけ出せたもの。どうやら互いに信頼関係があったらしい。

特集(78)「90年代」
「vs. 天龍源一郎」「猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規」「vs. グレート・ムタ」
特集(80)「90年代」
「vs. ウィリー・ウィリアムス」「vs. タイガーキング」「猪木、タイガー vs. 藤原、ライガー」

2023年10月17日火曜日

アントニオ猪木:特集(78)「90年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」90年代、特別参戦の猪木。「vs. 天龍源一郎」「猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規」「vs. グレート・ムタ」を紹介します。

アントニオ猪木 vs. 天龍源一郎

(1994年1月4日:東京ドーム)

アントニオ猪木:特集(78)「90年代」

(内容)猪木が花道を小走りしてリング入場。共にガウンで風格。レフェリーはタイガー服部。まずはニラみ合い。互いに警戒するオープニング。その後は両者が得意技を交互に出し合う。猪木がヘッドバット、パンチ、延髄斬り。天龍は張り手連発、延髄斬り、逆水平。ここでハプニング。猪木のチョークスリーパーで天龍が失神(目をつぶっているだけのようにも見える)。目覚めた天龍が突っ張り、延髄斬り、ラリアット、浴びせ蹴り(かするように当たった?)、サッカーボールキック。猪木は延髄斬り、卍固め(パワーで返された)、腕ひしぎ、浴びせ蹴り、パンチ、チョークスリーパー。しかし、最後は天龍がパワーボムで3カウント勝利。身体全体のパワー&タフネスで天龍が勝利。全盛を過ぎた猪木に勝っても自慢にはならないが、天龍には良い思い出になっただろう。


アントニオ猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規

(1994年)

アントニオ猪木:特集(78)「90年代」

(内容)猪木が藤原組と対戦。石川は猪木に憧れてレスラーになる決意をした男。アメリカへ渡り、「マレンコ道場」でトレーニング。帰国して「プロフェッショナルレスリング藤原組」に入団。どんな動きを見せるか? 赤い生地に花びらがデザインされたガウンの猪木(馳はTシャツ)。猪木と藤原でスタート。藤原がボディブロー(連発)、脇固め。猪木はグラウンド、ボディシザース。馳と石川。石川が張り手。馳はバックを取るレスリング、ジャイアントスィング。猪木と石川は互いにアリキック。藤原に猪木がチョークスリーパー、馳が裏投げ。そして猪木と石川。猪木がチョークスリーパー、延髄斬り。再びチョークスリーパーで猪木組がレフェリーストップ(?)勝ち。晩年の猪木がよく使っていたチョークスリーパーで決まった試合。チョークスリーパーは反則だが、プロレスには「5カウント未満なら許される」という裏技が。石川は試合内容、結果をどう思っただろう? 彼が満足しているのなら「良い試合だった」と言ってもいいかもしれない。


アントニオ猪木 vs. グレート・ムタ

(1994年5月1日:福岡ドーム)

 

アントニオ猪木:特集(78)「90年代」

(内容)猪木が引退に向けて様々な相手と勝負する「INOKI FINAL COUNTDOWN」の一回目。ムタは説明不要ではあるが、一応、説明。猪木の弟子である武藤敬司の化身。武藤とは違って反則殺法を使って勝とうとするヒールキャラ。まずは赤を基調とした派手なニンジャ・コスチュームでムタが入場。次いで猪木がリングに向かうが、ムタが花道で立ちはだかる。毒霧を噴射して、ムタが猪木をリングに誘う。ゴング。場外に出たりしながらムタが猪木をじらし、バックや腕を取るレスリング。猪木はアリキックを使うが毒霧を浴びて顔が緑色に。ムタが暴れる。花道でのブレーンバスター&クローズライン、バックドロップ、場外で鉄柵&テーブルにパイルドライバー&鉄柱攻撃、ソバット。流血する猪木は浴びせ蹴り、鉄拳制裁、チョーク気味のスリーパーを見せるが、またしても毒霧を浴びる。ムタがシュミット式バックブリーカーからのムーンサルト(二連発)、ジャーマン、ドラゴンスープレックス。大技で決められなかったムタ。チョーク気味のスリーパーからの体固めで猪木が3カウント勝利。試合後、サッサと引き上げるムタ。猪木は勝ったが、顔が毒霧で緑になってちょっとカッコ悪かった印象。試合もどちらかと言うとムタのペース。できればムタではなく、武藤とテクニックで勝負してほしかったところ。

特集(77)「80・90年代」
「vs. 長州力」「vs. ブラッド・レイガンス、ムッシュ・ランボー」「vs. 長州、天龍」ほか
特集(79)「90年代」
「vs. ウィリエム・ルスカ」「vs. リック・フレアー」「vs. ビッグバン・ベイダー」 

2023年10月16日月曜日

アントニオ猪木:特集(77)「80・90年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」90年代、第一線を退いた猪木。「vs. 長州力」「vs. ブラッド・レイガンス、ムッシュ・ランボー」「vs. 長州、天龍」ほかを紹介します。

アントニオ猪木 vs. 長州力

(1989年2月22日:両国国技館)

アントニオ猪木:特集(77)「80・90年代」

(内容)猪木が花をデザインした紫のガウンで入場。試合開始、互いに警戒し、得意技を連発する展開に。長州がヘッドシザース、腕ひしぎ、ひねりを加えたバックドロップ(三発)、パンチ、トーキック。猪木は長州のストンピングに張り手で対抗、腕を取る動き、ヘッドバット合戦からのパンチ、ラリアットをかわして脇固め、畳み掛けるように延髄斬り(三発)&パンチ&ダブルアームスープレックス、キーロック、パンチ連発からのブレーンバスター。しかし、ここまで。最後は長州がリキラリアット六連発(一発は後頭部)で3カウント勝利。得意技を連発しても勝てなかった猪木。最早、猪木の時代ではない。猪木「プロレスが全てではない」という考えの持ち主ではあったが、負けるとやっぱり悔しいものがあったのでは? 若手の肩を借りて退場する姿は長年のファンにとっては残念なものがあった。そして猪木は「スポーツ平和党」を結成。第15回参議院議員通常選挙(1989年7月23日)に比例で99万3989票を集めて初当選、参議院議員に。もうプロレスをすることはない、と思われたが・・・。


アントニオ猪木、馳浩 vs. ブラッド・レイガンス、ムッシュ・ランボー

(1992年5月17日)

アントニオ猪木:特集(77)「80・90年代」

(内容)新日本に特別参戦する猪木。1990年2月10日には坂口征二と組み、蝶野正洋&橋本真也と対戦。蝶野をフォールして勝利。1992年1月4日には馳浩と対戦し、卍固めで勝利。そしてこの試合。レイガンスはミネソタ州出身。アマレスで実績。AWA入り。マサ斎藤、ビル・ロビンソン、ニック・ボックウィンクルらと対戦。ランボーはカナダの選手で、フランス系。マスクを被っていた時期もあったが、ドイツで傭兵スタイルに変身。ケン・パテラ、テリー・ファンク、テッド・デビアスと対戦経験あり。まずは猪木とランボーでスタート。パンチを連発する猪木。レイガンス組もパンチ、エルボーの打撃系。ランボーが馳にサイドバスター、猪木に強烈なボディスラムとエルボー。猪木がレイガンスにレッグシザースとアームブリーカー。ランボーが馳に決めたパワースラムはなかなかの威力。レイガンスに鉄拳制裁する猪木。しかし猪木にツープラトンのブレーンバスター。猪木がランボーに延髄斬りとバックドロップ。レイガンスが猪木にジャーマンスープレックスホールド、バックドロップホールド。最後はやっぱり猪木。延髄斬り二発からのチョークスリーパーでレイガンスから3カウント。多くの技が交錯。パワー型のレイガンス組はスープレックスで猪木を痛めつけたが、及ばず。しかし、なぜ猪木のチョークスリーパーは反則にならないんだろう? ちょっとズルいような気もする(「5カウント未満の反則」はOK?)。


アントニオ猪木のスパーリング

(1993年)

アントニオ猪木:特集(77)「80・90年代」

(内容)「ハイパーバトル93」に猪木が登場(ジャージ姿)。まずは小島聡とスパー。猪木が張り手、ダブルアームスープレックス、延髄斬りを披露。次いで石澤常光が相手。石澤が足を取る動き。猪木はアキレス腱固め、張り手連発、ボディスラム。そして観客に挨拶して、退場。猪木の動きは良かった。「軽い手合わせ」だったが、延髄斬りには迫力が。


アントニオ猪木、藤波辰爾 vs. 長州力、天龍源一郎

(1993年5月3日:福岡ドーム)

アントニオ猪木:特集(77)「80・90年代」

(内容)注目のタッグ戦。白いガウンに「闘魂」の猪木。黒いガウンに「飛龍」の藤波。長州は黒いシャツ、天龍は黄色のガウン。天龍、長州、藤波、猪木の順にコール。コールと同時にガウンを「バッ」と脱ぐ猪木がおなじみのポーズ、首には真っ赤な「闘魂タオル」。猪木と天龍でスタート。猪木が張り手連発からの延髄斬り。天龍はスリーパー。藤波と長州はグラウンド。その後は持ち技を連発する4人。藤波のキーロックを持ち上げて長州がバックドロップ、リキラリアット。天龍は逆水平、クローズライン、爪先キック(陰湿な蹴り方。個人的には嫌い)。代わる代わる藤波を痛めつける。長州がサソリ、天龍はハーフボストン、DDT。猪木が頑張る。天龍、長州に鉄拳制裁。長州に延髄斬り、ダブルアームスープレックス、天龍に浴びせ蹴り、延髄斬り、卍固め。しかし、長州が猪木にリキラリアット、サソリ。最後は伝説の名シーン。猪木が天龍に卍固め。同時に藤波が長州にコブラツイスト。そのまま藤波がグランドコブラに持ち込んで3カウント。猪木が頑張った試合。鉄拳制裁が印象的。長州、天龍はやや受け身の姿勢。天龍にはゴツゴツした新日本出身の選手ではない「異質さ」があった。

特集(76)「80年代」
「vs. マードック、オートン、ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋(優勝決定戦)」ほか
特集(78)「90年代」
「vs. 天龍源一郎」「猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規」「vs. グレート・ムタ」 

2023年10月15日日曜日

アントニオ猪木:特集(76)「80年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー」88年「イリミネーションリーグ」。「vs. マードック、オートン、ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋(優勝決定戦)」ほかを紹介します。

アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. ディック・マードック、カウボーイ・ボブ・オートン、スコット・ホール

(1988年12月7日)

アントニオ猪木:特集(76)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ公式戦」として行われた6人タッグ。前回はマードック組の勝利。今回はどうか? カラーで分けられたチーム。マードック組は「青」だが、前回の試合では着用していた青いジャンバーは無しで三人ともショートタイツのみ。猪木組は赤いジャンバーで入場(似合っていてカッコいい)。長州とホールでスタート。ホールがトーキック、オートンはエルボー。猪木とオートン。バックを取るオートン、猪木はアームブリーカー、マードックに延髄斬り。長州とマードック。マードックはこの試合では長州にパンチをよく使い、得意のエルボー。長州のリキラリアット炸裂。星野はホールにナックル連発。そしてオートンが場外に落下。しかし、ノーカウント。レフェリーが「落下」を確認しないと落ちたことにはならないらしい(アメプロではよくあるパターン)。怒りの長州がオートンにサソリ。マードックのブレーンバスターを食った長州だが、リキラリアットで星野とマードックを場外に追放。ホールにもリキラリアット。猪木がトップロープからリングイン、ホールに延髄斬りで3カウント。残るはオートンのみ。オートンが猪木をバックブリーカー、ショルダーブリーカー、ニースタンプ、腕固めで痛めつける。しかし、ここまで。長州のブレーンバスター、猪木のコブラツイスト。さらに長州がリキラリアット。猪木が延髄斬り、トップロープからのニードロップでオートンをフォール。猪木組の勝ち。この試合で重要な役割を果たした長州のラリアット。昔と比べると随分パワーアップ。新しい新日本を背負うにふさわしい攻撃力だった。


アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. 藤波辰巳、橋本真也、蝶野正洋

(1988年12月7日:大阪府立体育会館)

アントニオ猪木:特集(76)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ優勝決定戦」。同じ日に二試合目となる猪木のコンディションはどうか? 藤波組とは以前にも対戦(猪木組の勝ち)。紫のジャンバーの藤波組、次いで赤の猪木組が入場、花束贈呈。長州と橋本でスタート。橋本がニールキック二発。星野がナックル連打を使うが、橋本がキック。長州と藤波。パワーを見せる長州。猪木と蝶野。力比べでは蝶野で、身のこなしも速い。橋本が長州に激しくストンピング、エルボー、パンチ(長州に何か恨みでも?)。猪木が橋本に鉄拳制裁。蝶野に長州がキッチンシンク、ブレーンバスター、猪木はブレーンバスター、スリーパー。橋本が猪木にボディスラムからのアームロック、三角絞め。星野と藤波。小さい星野。ブレーンバスター、バックブリーカー、ドラゴンスリーパーでギブアップ。長州と藤波。長州がリキラリアット、藤波はコブラツイスト。ここで橋本と蝶野が二人を攻撃して場外へ。猪木が橋本と蝶野の二人を相手にすることに。橋本がDDT。しかし、ニールキックを空振り。猪木が延髄斬りで3カウント。蝶野は師匠である猪木に容赦ない攻撃(猪木に何か恨みでも?)。ヘッドバット、手刀、顔面と後頭部にストンピング、バックフリップ、トップロープからのニードロップ、逆水平。猪木が逆襲。バックドロップ、アリキック、そして卍固め。体勢が崩れてグランド卍に。蝶野がギブアップ、猪木組優勝。優勝チームに大きなトロフィー、賞金1000万。マードックら外国人チームが猪木組を祝福。坂口らも登場して会場のファンにボール投げのサービス。なかなか面白かった「イリミネーションリーグ」シリーズ。長州は猪木と戦うよりも組んでいるときの方が強かったような気がする。猪木も弟子たちが強くなっていくのを見るのが楽しかったのでは? 


アントニオ猪木、長州力 vs. ディック・マードック、カウボーイ・ボブ・オートン

(1988年12月9日)

アントニオ猪木:特集(76)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ戦」後の特別試合。マードック組がリーグ戦で着用したブルーのジャンバーで入場。次いで猪木組。長州はいつもの黒いシャツ、猪木は紫のガウン。花束贈呈。長州とオートンでスタート。長州がサソリを仕掛けるが、マードックがすぐさまカット。そして長州にトーキック、パンチ、エルボー。猪木はマードックに鉄拳、オートンに足固めからの弓矢固め。長州がオートンにパンチ、チョップ、リキラリアット。猪木がオートンをボストンクラブで攻める。長州がマードックにリキラリアットを食らわし、猪木がオートンに延髄斬り(当たり浅め)で3カウント。猪木組が勝利。マードック組は引き立て役に回った。しかし、この試合でもマードックは長州にパンチを連発。なぜだろう? 殴ってやりたい、と思うようなことがあったのだろうか?

特集(75)「80年代」
88年「イリミネーションリーグ公式戦」。「vs. マードック、オートン、スコット・ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋」ほか
特集(77)「80・90年代」

「vs. 長州力」「vs. ブラッド・レイガンス、ムッシュ・ランボー」「vs. 長州、天龍」ほか 

2023年10月14日土曜日

アントニオ猪木:特集(75)「80年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」88年「イリミネーションリーグ公式戦」。「vs. マードック、オートン、スコット・ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋」ほかを紹介します。

アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. ディック・マードック、カウボーイ・ボブ・オートン、スコット・ホール

(1988年11月17日)

アントニオ猪木:特集(75)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ公式戦」として行われた6人タッグ戦。オートンはちょっと前は「海賊男ビリー・ガスパー」だったが、今回は素顔。ホールは後、「WWFスーパースター」になり、「NWO」でも活躍する男。マードック組(青いジャンバー)、猪木組(赤いジャンバー)の順に入場、花束贈呈。ホールは後に「レーザー・ラモン」というキャラに変身するが、この当時は金髪パーマに口ヒゲ。ラモンの時とは見た目が別人のように全然違う。長州とホールでスタート。ホール、マードックがグイグイ締め上げるヘッドロック。星野にはマードックがエルボー、オートンがアトミックドロップ。オートンが猪木、長州とグラウンド。星野がホールに腕固め。長州がマードックにリキラリアット。小さい星野を狙うホール。ヒザ蹴り、サイドバスター、アバランシュホールド、エルボードロップ(自爆)。そして長州のラリアットでホールがフォール負け。これで終了、と思ったら、これは「イリミネーション」マッチ。最後の一人になるまで試合は続く(前回「アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. 藤原善明、木村健吾、木戸修」を紹介したが、そのときは普通のタッグマッチのように木村が猪木にフォールされて、即終了だった)。猪木がオートンに4の字を仕掛けるが、マードックにバックブリーカー、アトミックドロップされる。やられる星野。オートンが(滞空時間長めの)ブレーンバスター、合体バックブリーカー。マードックが垂直落下式ブレーンバスターで星野から3カウント。その後、オートンと長州がもつれ合って場外に転落、失格。最後に残った猪木とマードックがシングル戦。これまで何度も戦ってきた両者。何となく結果が読めそうな対決(猪木が延髄斬りで勝利かな?)。マードックがドロップキック、4の字(失敗)、場外に落ちそうになったところをオートンがサポート、パンチ、バックドロップ、エルボードロップ、パイルドライバー、カーフブランディング。猪木はアリキック、鉄拳、アームブリーカー、スリーパー。そして猪木がコブラツイスト。ここで既に失格になったオートンが介入。猪木が場外に転落、失格。マードック組の勝利。最後はちょっとズルかったが、楽しかった試合。こういうゲーム的な試合も悪くない。この試合でおいしいところを持っていったのはオートン。マードックが場外に落ちないようにサポートする姿が実にユーモラスだった。ホールはこの当時は地味。まさか、後にあんな派手な舞台(WWF、WCW)で活躍するビッグネームになるとは。


アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. 藤波辰巳、橋本真也、蝶野正洋

(1988年11月25日)

アントニオ猪木:特集(75)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ公式戦」。橋本と蝶野が猪木相手にどんな動きを見せるかに期待。リング入場、選手紹介。橋本はゴツい身体、蝶野はヒゲを生やして貫禄十分(若手には見えない)。藤波組がまず猪木を狙って先制。そして長州と藤波でスタート。長州がパワーを見せる。星野は藤波にナックル連打。橋本はちょっとこの試合ではカラ回り。長州のエルボー、ブレーンバスターを食らう。猪木と力比べ。橋本優勢、猪木がリバーススープレックス。蝶野は猪木の足を攻める。長州が蝶野にキッチンシンク二発、サソリはディフェンスされてしまう。猪木が蝶野にインディアン・デスロックからの弓矢固め。そして蝶野がエアプレンスピンで星野を場外へ。橋本がニールキック失敗。長州のリキラリアット、蹴りを食らって場外へ。猪木と藤波はグラウンド、猪木が腕ひしぎ。蝶野が猪木の顔面にストンピング(師匠によくそんなことができるもんだ)。怒りの猪木は蝶野に鉄拳制裁。蝶野は長州に延髄斬り(猪木の前で使っていいの?)。猪木と藤波が珍シーン。互いに延髄斬りを空振り。両者もつれ合って場外へ(失格)。蝶野が長州と一騎打ち。蝶野がバックフリップ、トップロープからのタックル(後に見せる技をこの時点で既に使っていた)。しかし、最後は長州がリキラリアットで蝶野から3カウント。これも面白かった試合。橋本がドジって、蝶野は最後まで頑張った。90年代に数え切れないほど戦う長州、橋本、蝶野。橋本、蝶野は若手の頃から強かった。


アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. 坂口征二、マサ斎藤、後藤達俊

(1988年12月3日)

アントニオ猪木:特集(75)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ公式戦」。組み合わせが面白いタッグ戦。新日本ツートップの猪木と坂口が別のチーム。長州と斎藤は師弟の関係。後藤は猪木の付き人を務めていた。坂口組がシルバーのジャンバーで入場。猪木組は赤。猪木と坂口でスタート。猪木が腕を取る動き。星野はトップロープからのボディアタックを敢行するが、坂口にキャッチされる。長州は後藤をパワーで圧倒。注目の長州と斎藤。チョップ合戦。長州が足を固める攻め、エルボー、サソリ、ストンピング、トーキック。猪木と後藤。力比べ、猪木がリバーススープレックス。若手の後藤はクローズライン、タックルを使うが、長州のキッチンシンク、ブレーンバスターに苦戦。星野と斎藤。星野がナックル連打、ドロップキック、バックブリーカー、トップロープからのニードロップ(自爆)。斎藤の監獄固めでギブアップ。猪木が斎藤に鉄拳、ブレーンバスター。後藤にも鉄拳。しかし、後藤が猪木をかつぎ上げて共に場外へ(両者失格)。長州が坂口、斎藤の二人を相手にすることに(ハンディキャップマッチ風)。坂口が張り手、二人がかりでクローズライン、アトミックドロップ、ハーフボストン。しかし、ジャンピング・ニーをトチってリキラリアットに沈む。長州と斎藤。一進一退。斎藤のヘッドバット、長州がブレーンバスター、リキラリアット。ラリアット相打ちから斎藤がブルドッキング・ヘッドロック。長州のバックドロップに斎藤がバックドロップでお返し、3カウント。師匠の斎藤がフォール勝ち。決着後、6人が握手して健闘を讃え合った。見所がいっぱいあった試合。注目の長州と斎藤では長州が容赦ない蹴りを使用。試合となれば相手が誰でも手加減無しなのが長州のいいところ。後藤が猪木を落としたのは意外な展開。坂口はデカくて強かった。その分、技をミスるとユーモラスな雰囲気に。

特集(74)「80年代」
「vs. 長州力」「vs. クラッシャー・バンバン・ビガロ」「vs. 藤原善明、木村健吾、木戸修」
特集(76)「80年代」
「vs. マードック、オートン、ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋(優勝決定戦)」ほか

2023年10月13日金曜日

アントニオ猪木:特集(74)「80年代」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」88年の猪木。スリーパーを使う。「vs. 長州力」「vs. クラッシャー・バンバン・ビガロ」「vs. 藤原善明、木村健吾、木戸修」を紹介します。

アントニオ猪木 vs. 長州力

(1988年10月19日:静岡産業館)

アントニオ猪木:特集(74)「80年代」

(内容)1988年7月22日、札幌中島体育センターで長州に敗れた猪木。世代交代の時期。先に黒のジャンバーの長州が入場(セコンドに佐々木健介)。次いで紫のガウンの猪木(セコンドに鈴木みのる)。花束贈呈。試合開始、互いに警戒し、ニラみ合い。力比べは長州優勢。長州が張り手、キッチンシンク、首4の字。猪木は切り返し技からのスリーパー。コーナーの金具を使おうとする両者。猪木が鉄拳、ヘッドシザース。長州が延髄斬り。長州をコーナーに叩きつける猪木。次いで鉄拳、スリーパー、長州の技(オクラホマ・スタンピード、サソリ)をディフェンス、キッチンシンク。長州が反撃のバックドロップ、そしてコーナー攻撃、場外でイス攻撃。ここで両者流血。パンチの応酬。猪木がスリーパー。長州がロープに足を伸ばすが猪木はスリーパーを外さない。猪木の反則負け。セコンドに分けられた猪木だが、レフェリー(タイガー服部)に攻撃。荒れた試合。流血して「執念の塊」みたいになった猪木は迫力があったが、試合内容はどうだったか? 力が落ちた猪木。反則に持ち込んだのは、負けるわけにはいかない、という意識が強かったからだろう。「世代交代」は既に済んでいるが、これだけやられた長州は報復が必要、と思われたが・・・。


アントニオ猪木 vs. クラッシャー・バンバン・ビガロ

(1988年10月27日)

アントニオ猪木:特集(74)「80年代」

(内容)「闘魂復活7番勝負」の第1戦で戦ったビガロと「第7戦」として再び対戦。猪木入場、花束贈呈。次いでビガロが周囲を威嚇しながら入場し、リングイン。試合はビガロ優勢。ハンマーパンチ、エルボー、ヘッドバット、ボディスラムからのギロチン、トップロープからのヘッドバット、ラリアット、ニースタンプ。猪木が鉄拳連発、目潰し攻撃、延髄斬り(空振り)。ビガロがスリーパー、アリキックをキャッチ、ドロップキック、ブルドッキング・ヘッドロック。ここからは猪木。ドロップキック(空振り)、ビガロを場外に落とそうとして逆にピンチ、鉄拳、スリーパー(チョーク?)。ロープブレイクにもかかわらずまたしてもスリーパーを外さない猪木。反則負け。絞められてピクリとも動かなかったビガロが急に目覚めて大暴れ。場外でイスを投げまくったところで外人レスラーたちが助っ人に参入。アピールして引き上げ。猪木がチョーク・スリーパーを使いだした頃の試合。そういう負け方はヒールがやるもの。当時、猪木は何を考えていたのだろう?  こんな結果ではファンは喜ばないと思うのだが。


アントニオ猪木、長州力、星野勘太郎 vs. 藤原善明、木村健吾、木戸修

(1988年11月11日)

アントニオ猪木:特集(74)「80年代」

(内容)「88 ジャパンカップ・イリミネーションリーグ公式戦」として行われた6人タッグ戦。猪木が長州と同じチーム。両チーム入場。猪木組がそろいの赤のジャンバー(カッコいい。猪木はガウンよりもそっちの方が似合うかも)。藤原組は黒のジャンバー。ヤル気にあふれる長州(次世代のリーダー)が先発。相手は木戸。木戸がドロップキック。藤原と星野。藤原が脇固め、ヘッドバット、ボストンクラブ。星野は脇固めをお返し。木村が活躍。星野にボクサーばりのパンチ。猪木にはジャブ(シャドーボクシング)。星野にブルドッキング・ヘッドロックする木村。どうやら小さい星野がターゲットらしい。猪木に胴絞めスリーパー、長州にアッパー、ドロップキック。猪木は藤原に腕固め。長州が藤原に背後からリキラリアット。猪木が延髄斬り。またしても木村が登場。猪木にパイルドライバー、稲妻。しかし、ここまで。このところ猪木が多用するスリーパーに捕まる。グッタリした木村に猪木がバックドロップで3カウント。面白かった試合。レスリングが巧い人たちばかり。特に藤原の脇固め。星野のエルボーをキャッチして脇固めに持っていったシーンが良かった。同じく脇固めが得意の木戸は出番が少な目だった。

特集(73)「80年代」
「vs. 長州、マシン、小林邦昭」「vs. 藤波辰巳(IWGP戦)」「vs. クラッシャー・バンバン・ビガロ」
特集(75)「80年代」
88年「イリミネーションリーグ公式戦」。「vs. マードック、オートン、スコット・ホール」「vs. 藤波、橋本真也、蝶野正洋」ほか