2025年5月28日水曜日

プロレス列伝「サブゥー:日本でのハヤブサ、ブッチャー戦」

「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」。「インディーの帝王」と呼ばれたサブゥー。必殺技はイスを使った場外ダイブ。来日して行った二試合を紹介。

プロレス列伝「サブゥー:日本でのハヤブサ、ブッチャー戦」

サブゥー(1964年12月12日~2025年5月11日?)

「アラビアの怪人」ザ・シークの甥。ギミックではなく、本当の親族。ミシガン州デトロイト出身。本名「テレンス・マイケル・ブルンク」。身長183cm。伯父シークに弟子入りを志望したが、体が小さかったため相手にされず。しかし、努力を認められてレスラーに。ハードコア団体「ECW」で体を張ったファイトで人気上昇。イスを使ってダイブしたり、高いところからジャンプするギロチンドロップが得意技。新日本プロレスにも参戦し、金本浩二からIWGPジュニアヘビー級王座奪取。しかし、あまり一つの団体に長居しない。強敵を求めて各地を転戦。


②「サブゥー vs. ハヤブサ

(1994年8月24日)

(内容)「FMW」での対決。ハヤブサは「空飛ぶ男」。サマーソルトなど空中殺法で人気で、「大仁田厚の後継者」的なポジション。試合開始。ハヤブサはジャンプなど身軽なだけではなく、パワフル。ローリングソバット、プランチャ、ドロップキック、足を固める攻め、フライングニールキック、サマーソルト、ラ・ケブラーダ、ムーンサルト。サブゥーはパンチ、キック、ロープを使った攻撃(ギロチンドロップ、ボディプレス)、エルボーアタック、場外への回転エビ(危険すぎる)、イスをリングに設置して場外ダイブ、天を指差すポーズ(おなじみ)、ニールキック、トペ・スイシーダ、イス攻撃。場外に設置したテーブルにハヤブサを乗せて攻撃を敢行したサブゥーだが、自爆。ハヤブサがリング上で一気に攻撃。後頭部へのニールキック、変型パイルドライバー、トップロープからのボディプレス(一回転ひねり)で3カウント。負けたサブゥー。ハヤブサの強さを認めて握手を求めた。しかし、その後に不可解な行動。リングにテーブルを設置して二回、自爆ダイブ。何ともクレージーな行動。どうやらボロボロになるまでやりたいらしい。試合自体はハヤブサの攻撃が正確だった印象(まさに天才レスラー)。後、ハヤブサは全日本にも参戦するなどの活躍。しかし、2001年10月22日、試合中のアクシデント(これまで数え切れないほどやってきた技「ラ・ブファドーラ」を失敗)により頸髄損傷。不自由な身体になり、結局、2016年3月3日に病死(47歳没)。プロレスは命懸けのパフォーマンスだ。


③「サブゥー vs. アブドーラ・ザ・ブッチャー

(1996年6月24日)

(内容)石川敬士が設立した「東京プロレス」での対決。「黒い呪術師」ブッチャーはシークとの抗争で有名だが、どんな試合になるか? 先にサブゥーが入場。そしてブッチャー。共にアラブの民族衣装(サブゥーは白、ブッチャーは黒)。ブッチャーのリングインを妨害するサブゥー。執拗にペンのようなモノで凶器攻撃。場外でやられっぱなしのブッチャー。何とロクに技の攻防もなく、そのまま両者リングアウト。「60分一本勝負」だったが「試合時間」は4分27秒。しかし、その後が本番。リングにイスを設置して場外のブッチャーにダイブしたサブゥーだが、自爆。今度はブッチャーがフォークで反撃、リング上でカラテのポーズ。サブゥーがパウダー攻撃&凶器でまた優勢。ここで乱入者、サブゥーがピンチ。石川がイスでサブゥーの救援に駆け付けて終了。何とも言えない試合。これもまたプロレスだが、ただ、凶器でやり合っただけ。ぶよぶよな体のブッチャーは仕方がないが、サブゥーにはもう少し見せ場を作ってもらいたかったところ。


その後

ECW、TNAに参戦。体調不良でブランク。TNA、インディ団体に参戦。2025年4月18日、引退。それからまもなく死去。長く生きられないのもムリもない試合ぶりだった。 

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