NWAジュニアヘビー級王者。タッグ戦でヘビー級に挑戦する新日本プロレスの謎のマスクマン「ザ・コブラ」。「コブラ、高野 vs. マードック、アドニス」「vs. ヒロ斎藤(二試合)」を紹介します。
①ザ・コブラ、高野俊二 vs. ディック・マードック、アドリアン・アドニス
(昭和60年6月7日、長野県、松本市総合体育館)
(内容)「謎のマスクマン」コブラが身長2メートルの「空飛ぶ人間バズーカ砲」高野とタッグ。相手はヘビー級の「スーパーバイオレンス軍団」マードック&アドニス組。コブラとアドニスでスタート。腕を絞るコブラ。しかし、試合はマードック組が優勢。ツープラトンの攻撃を入れながらマードックはヘッドロック、スリーパー、エルボー、パンチ。アドニスはDDT、場外での鉄柵&イス攻撃。コブラがアドニスにタックルを食らわすが、アドニスはビクともしない。高野が回転エビ固め、人間バズーカ砲(ドロップキック。高野がやるとこう呼ばれる)、コブラはミサイルキックを見せる。最後はマードック組が合体ニードロップ、アドニスのトップロープからのエルボーで高野から3カウント勝利。ヘビー級のレスラーは単に重いのではなく、重厚感がある。コブラと高野は身長はヘビー級クラス。でも「重さ」でやられてしまった。
②ヒロ斎藤 vs. ザ・コブラ
(WWFジュニアヘビー級王座戦:昭和60年6月28日)
(内容)WWF王座を斎藤に奪われたコブラ。タイトル奪回を目指す。斎藤はこれが二度目の防衛戦。レフェリーは山本小鉄。コブラがラフな先制攻撃。チョーク、ブレーンバスター、鉄柵攻撃、ダブルアームスープレックス、ツームストン、トップロープからのニードロップ、スイング式ネックブリーカー、卍固め(に似たストレッチ技)、ボストンクラブ、セントーン、ラリアット、延髄斬り(実況は「ジャンピングハイキック」と呼ぶ。猪木に配慮しているのかも)、タイガースープレックス、プランチャ。受けに回る斎藤は、ヒモやイス攻撃で反撃し、バックドロップ、ブレーンバスター、パイルドライバー。最後は斎藤がジャーマンで3カウント勝利。小鉄が3を数えたとき、コブラの肩は上がっていた。「負け」にされてしまったコブラ。実に残念。プロレスでは「攻めてる方が最後に逆転負けする」というパターンがあるが、まさにそのパターンで終わってしまった。個人的にはタイガースープレックスが観れたから満足。
③ザ・コブラ vs. ヒロ斎藤
(NWA&WWFジュニアヘビー級王座統一戦:昭和60年7月28日)
(内容)NWA王者コブラ。WWF王者の斎藤と統一戦。レフェリーは再び山本小鉄。今回は互いに警戒するようなスタート。斎藤がバックドロップ、延髄斬り、パイルドライバー、セントーン、首四の字。コブラはパンチ、エルボー、ボストンクラブ、吊り天井、セカンドロープからのニードロップ、ツームストン、「ロープ渡り」からのセントーン、腕ひしぎ、プランチャ。場外戦でやり合う。リングに戻っての攻防。クロネコが突然リングインして両者を分ける(実況「おおーっと!」)。どうやら場外戦の時に早くリングに戻った斎藤のリングアウト勝ちらしい。ちょっと不手際だった小鉄。会場のファンからは「延長」コール。なんと斎藤の希望によりそのまま再試合。バチバチやり合う。斎藤がトペ、雪崩式ブレーンバスター。コブラはブレーンバスター。最後はコブラが逆さ押さえ込みで3カウント勝利。再び二冠王に。いろいろ問題がありそうな試合。「斎藤のリングアウト勝ち」でベルトはどうなったのだろう? 以前、「ジュニアヘビー級の王座はリングアウトでも移動する」というのがあった。もしそうなら、斎藤は短い間だったけど「統一王者」だったことになる。よくわかりませんけども、とりあえずコブラが二冠王に。
--------------
リンク:「昭和プロレス」記事一覧
0 件のコメント:
コメントを投稿