NWA&WWF世界ジュニアヘビー級王者。「戦いのワンダーランド」新日本プロレスの「黄金の虎」タイガー。「vs. フィッシュマン」「vs. 寺西勇(二試合)」を紹介します。
①タイガーマスク vs. フィッシュマン
(WWFジュニアヘビー級王座決定戦:昭和58年6月12日、エル・トレオ)
(内容)メキシコで行われた決定戦。NWA王者のタイガー。勝てば再び二冠王になる、という試合。三本勝負。赤いマーシャルアーツスタイルのタイガーがジョージ高野と共に入場。何とゴング前にファンにサイン(メキシコプロレスでは当たり前?)。フィッシュマンがペロ・アグアヨと共に入場。試合開始。まずはグラウンド、力比べ。フィッシュマンがキャメルクラッチ。タイガーもキャメルクラッチ、ソバット、ツームストン、そしてダイビングヘッドバットで一本。二本目。フィッシュマンがネックブリーカー、ギロチンドロップ。タイガーはパイルドライバー、ダイビングヘッドバット(自爆)。ボディプレスでフィッシュマンが二本目を取る。三本目。フィッシュマンがデッドリードライブ、ブレーンバスター、コブラツイスト、ダブルアームスープレックス、吊り天井、トペ。タイガーはドロップキック、ブレーンバスター、バックドロップ、トペ。最後はタイガーがジャーマンでキレイに3カウント勝利。王座を取り戻したタイガー。アメリカでの試合も経験しているためか、緊張した感じは見られず。レフェリーのカウントが日本よりもゆっくりだったのが印象的。
②タイガーマスク vs. 寺西勇
(NWAジュニアヘビー級タイトル戦:昭和58年7月7日)
(内容)ベテランの寺西と防衛戦。リングサイドで小林邦昭が観戦(来週、タイガーに挑戦する、とのこと。その試合は観たことがない)。寺西は意外に技が多く、器用。ハンマーロック、アームブリーカー、場外での鉄柵攻撃、ストマックブロック(バックブリーカーの逆)、スリーパー、バックブリーカー、パイルドライバー、ストレッチ技、ローリングクレイドル、ブレーンバスター(前に落とすタイプ)、場外ダイブ(鉄柵で頭を打つタイガー)。タイガーはキック、足や腕を固める、ハイキック、ツームストン、バックドロップ、ミサイルキック、トペ。最後はローリングクラッチでタイガーが3カウント勝ち。試合後、小林が乱入。タイガーのマスクを破る。そしてベルトを奪って逃走。寺西の「技の多彩さ」に驚いた一戦。昔のレスラーは一つ一つの技を丁寧に使う人が多かった。寺西はいいレスラー。しかし最後は小林がおいしいところを持っていった感じ。
③タイガーマスク vs. 寺西勇
(NWAジュニアヘビー級タイトル戦:昭和58年8月4日)
(内容)タイガーの最後の試合。テーマ曲「燃えろ!吠えろ!タイガーマスク」に乗ってNWAベルトを巻いたタイガーが入場。寺西の横には小林邦昭。小林へのファンの「帰れ」コールが凄まじい。寺西&小林の挑発にイラついたか、タイガーが激しい攻め。後頭部へのハイキック、ニードロップ、腕ひしぎ、バックドロップ、、ダイビングヘッドバット(自爆)、プランチャ、ブレーンバスター、ムーンサルト(いつもの「横ひねり式」ではなく「武藤敬司タイプ」のもの。しかし自爆)。寺西はストレッチ、四の字、足攻め、雪崩式バックフリップ(迫力)、バックブリーカー、ストマックブロック、ジャーマン(ブリッジが微妙)。最後はあのタイガースープレックスでタイガーがタイトル防衛。試合後も寺西がタイガーを挑発。まだまだ「タイガーマスクの戦い」は続きそうな感じだったが・・・。これがラストファイトになったタイガー。「アントンハイセルへの不満」「会社によるプライベートへの介入」などが辞めた理由とされている。この突然の引退は「期待していたファンへの裏切り」という感じもするが、これでよかったのかもしれない。ブルース・リーも若くして亡くなったことにより「伝説」となった。体が小さかったため、そのまま続けていたら「弱さ」も白日の下に晒されることになったのでは?
初代タイガーマスク特集①
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