世界ジュニアヘビー級王者、「黄金のスーパースター」タイガー。「vs. ダイナマイト・キッド」「タイガーマスク、藤波辰巳 vs. ブラックタイガー、ピート・ロバーツ」を紹介します。
①タイガーマスク vs. ダイナマイト・キッド
(昭和57年7月23日)
(内容)WWF・NWAジュニアヘビー級二冠王のタイガー。キッドとノンタイトル戦。「カミソリファイター」「爆弾小僧」キッドが入場。セコンドにはブレット・ハート。ハートとタイガーは来週、王座を懸けて対戦する、とのこと。タイガーがテーマ曲(「暗い闇切りさいて 明るい朝日がさすように~」)に乗って入場。コーナーポストに立つ。花束贈呈。まずは互いに足を攻める。タイガーが例のレックシザース、ソバット、ギロチンドロップ、ブレーンバスター、四の字、スペース・フライング・タイガードロップ(プランチャの派手なタイプ)。キッドはダブルアームスープレックス、バックブリーカー、サイドスープレックス、バックドロップ。ハートが介入。場外戦でキッドがツームストンを使う。最後は「オーバーフェンス」(場外の鉄柵を越えて相手を投げる反則)でタイガーが敗北。初代タイガーの「唯一の敗北」は反則負け。ハートが介入してキッドに加勢したのは反則にはならんのか? という気もしますが、負けは負け。大技がたくさん見れてよかったけど、「オーバーフェンス」というのは実につまらんルールだった、と今でも思う。
②タイガーマスク vs. ダイナマイト・キッド
(WWFジュニアヘビー級タイトル戦:昭和57年8月5日、蔵前国技館)
(内容)キッドと防衛戦。解説はアントニオ猪木、山本小鉄、桜井康雄。キッドとブレット・ハートが入場。「帰れコール」で退場させられるハート(後のWWFスター、ハート。去っていく姿がちょっと寂しい感じ)。WWFルールではリングアウト負けでも王座が移動する、とのこと。共にスピーディな動き。そして腕や足を固めて相手のスタミナを奪う作戦。タイガーがソバット、DDT(タイガードライバー)、サイドスープレックス、パイルドライバー、弓矢固め、プランチャ。キッドはブレーンバスター(場外)、サイドスープレックス、そしてツームストンからのダイビングヘッドバット。しかし最後はタイガー。変型パイルドライバーからラウンディングボディプレス(タイガー式ムーンサルト)で3カウント勝利。最後の変型パイルドライバーはかなり危険な感じの技。ラウンディングボディプレスはキレイに決まって迫力があった。またしても負けたキッド。「ツームストンからのダイビングヘッドバット」を返されてしまったらどうしようもない。もう一つぐらい必殺パターンがあればよかった。
③タイガーマスク、藤波辰巳 vs. ブラックタイガー、ピート・ロバーツ
(昭和57年8月27日、後楽園ホール)
(内容)ジュニアとヘビーのタッグ戦。タイガー組がタイガーの新しいテーマ曲「燃えろ!吠えろ!タイガーマスク」に乗って入場。おねえさんから花束贈呈。花束でタイガーを攻撃するブラックタイガー。タイガーも花束で仕返し(花がもったいない)。ロバーツは「ランカシャーレスリング」を受け継ぐ男。それがどんなレスリングなのかはよく知らないが、ロバーツは小技が実に巧い。藤波とロバーツがレスリングを見せる。タイガーはブラックにソバット、デッドリードライブ、ツームストン合戦。藤波が頑張る。ブラックタイガーにブレーンバスター、ロバーツにローリングクラッチで勝利。日本人はプロレスを「真剣勝負」として観戦する傾向にある。どちらが強いのか? という視点。しかし、勝ち負けは気にならない、という試合も。この試合はまさにそんな感じ。特にロバーツ、藤波のテクニックは素晴らしいものがあった。もちろんタイガー、ブラックタイガーも迫力。「パワー&巧さを見せ合うプロレス」が個人的には好みです。
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