「世界のレスラー」90年代、特別参戦の猪木。「vs. 天龍源一郎」「猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規」「vs. グレート・ムタ」を紹介します。
①アントニオ猪木 vs. 天龍源一郎
(1994年1月4日:東京ドーム)
(内容)猪木が花道を小走りしてリング入場。共にガウンで風格。レフェリーはタイガー服部。まずはニラみ合い。互いに警戒するオープニング。その後は両者が得意技を交互に出し合う。猪木がヘッドバット、パンチ、延髄斬り。天龍は張り手連発、延髄斬り、逆水平。ここでハプニング。猪木のチョークスリーパーで天龍が失神(目をつぶっているだけのようにも見える)。目覚めた天龍が突っ張り、延髄斬り、ラリアット、浴びせ蹴り(かするように当たった?)、サッカーボールキック。猪木は延髄斬り、卍固め(パワーで返された)、腕ひしぎ、浴びせ蹴り、パンチ、チョークスリーパー。しかし、最後は天龍がパワーボムで3カウント勝利。身体全体のパワー&タフネスで天龍が勝利。全盛を過ぎた猪木に勝っても自慢にはならないが、天龍には良い思い出になっただろう。
②アントニオ猪木、馳浩 vs. 藤原喜明、石川雄規
(1994年)
(内容)猪木が藤原組と対戦。石川は猪木に憧れてレスラーになる決意をした男。アメリカへ渡り、「マレンコ道場」でトレーニング。帰国して「プロフェッショナルレスリング藤原組」に入団。どんな動きを見せるか? 赤い生地に花びらがデザインされたガウンの猪木(馳はTシャツ)。猪木と藤原でスタート。藤原がボディブロー(連発)、脇固め。猪木はグラウンド、ボディシザース。馳と石川。石川が張り手。馳はバックを取るレスリング、ジャイアントスィング。猪木と石川は互いにアリキック。藤原に猪木がチョークスリーパー、馳が裏投げ。そして猪木と石川。猪木がチョークスリーパー、延髄斬り。再びチョークスリーパーで猪木組がレフェリーストップ(?)勝ち。晩年の猪木がよく使っていたチョークスリーパーで決まった試合。チョークスリーパーは反則だが、プロレスには「5カウント未満なら許される」という裏技が。石川は試合内容、結果をどう思っただろう? 彼が満足しているのなら「良い試合だった」と言ってもいいかもしれない。
③アントニオ猪木 vs. グレート・ムタ
(1994年5月1日:福岡ドーム)
(内容)猪木が引退に向けて様々な相手と勝負する「INOKI FINAL COUNTDOWN」の一回目。ムタは説明不要ではあるが、一応、説明。猪木の弟子である武藤敬司の化身。武藤とは違って反則殺法を使って勝とうとするヒールキャラ。まずは赤を基調とした派手なニンジャ・コスチュームでムタが入場。次いで猪木がリングに向かうが、ムタが花道で立ちはだかる。毒霧を噴射して、ムタが猪木をリングに誘う。ゴング。場外に出たりしながらムタが猪木をじらし、バックや腕を取るレスリング。猪木はアリキックを使うが毒霧を浴びて顔が緑色に。ムタが暴れる。花道でのブレーンバスター&クローズライン、バックドロップ、場外で鉄柵&テーブルにパイルドライバー&鉄柱攻撃、ソバット。流血する猪木は浴びせ蹴り、鉄拳制裁、チョーク気味のスリーパーを見せるが、またしても毒霧を浴びる。ムタがシュミット式バックブリーカーからのムーンサルト(二連発)、ジャーマン、ドラゴンスープレックス。大技で決められなかったムタ。チョーク気味のスリーパーからの体固めで猪木が3カウント勝利。試合後、サッサと引き上げるムタ。猪木は勝ったが、顔が毒霧で緑になってちょっとカッコ悪かった印象。試合もどちらかと言うとムタのペース。できればムタではなく、武藤とテクニックで勝負してほしかったところ。
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