「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」87年の猪木。タッグ戦「vs. バーバリアン、マニー・フェルナンデス、スティーブ・ケーシー」「vs. 藤波辰巳、木村健吾」ほかを紹介します。
①アントニオ猪木、藤原喜明、武藤敬司 vs. コンガ・ザ・バーバリアン、マニー・フェルナンデス、スティーブ・ケーシー
(1987年10月26日)
(内容)6人タッグ。フェルナンデスはメキシコ系アメリカ人。アメフトとレスリングを経験。USネイビーシールズとしてベトナム戦争に従軍。プロレス入り。キラー・カーン、ケン・パテラなどと対戦。NWA世界タッグ王座をめぐってロード・ウォリアーズと抗争。初来日は全日本。ケーシーはスコットランド出身。レスリングの経験アリ。選手入場。バーバリアンが厳ついペイント顔とチェーンで威圧感を出す。藤原とケーシーでスタート。藤原がストンピング、ボディスラム。武藤は首4の字を出すが、経験不足。モタついた動き。フェルナンデスに藤原がヘッドバット、武藤はボディスラム、ドロップキック、4の字。武藤がバーバリアンにドロップキック。猪木登場。バーバリアンが客席の「猪木コール」にイラついて客席に乱入後、猪木にトーキック。猪木はコブラツイスト。この後、武藤が捕まる。ケーシーがトップロープからのミサイルキック(をやろうとしたがロープで滑って失敗)、ギロチンドロップ、河津落とし、バックフリップ、バーバリアンはリフトアップ、パワースラム、フェルナンデスは合体技(ボディアタック、クローズライン、エルボー)、エルボードロップ(迫力)。ようやく武藤が藤原に交代(猪木の出番は少な目)。三人にヘッドバット、バーバリアンに脇固め。猪木がリングイン。フェルナンデスに鉄拳。武藤がフェルナンデスにトップロープからのニードロップ。6人が入り乱れる中、猪木がケーシーをコブラツイストでギブアップさせた。最後に猪木がおいしいところを持っていった試合。前日にスティーブ・ウィリアムスと激戦をやったため、今回は楽な役割をすることにしたのだろう。武藤は三人に次々にやられた(パワー不足)。ケーシーはドジってカッコ悪かったが、バックフリップは悪くはなかった(マイク・ロトンドっぽい選手)。フェルナンデスはエルボーが得意。後、プエルトリコ、WCWに参戦した。
②アントニオ猪木、ディック・マードック vs. マサ斎藤、藤原喜明
(1987年12月4日:両国国技館)
(内容)30分1本勝負。斎藤組、猪木組の順に入場。マードックは「将軍」と描かれた赤いTシャツ、猪木は紫のガウン(額に絆創膏)。試合はグラウンドを始めとする互いの持ち技を惜しみなく出し合う内容となり、頻繁にタッチが見られた。マードックがヘッドロック(ぐいぐい絞め上げる強烈なもの)、ニークラッシャー、エルボー(「ゴツン」といった感じで当てる)、エルボードロップ、パンチ、コブラツイスト、オクラホマ・スタンピード。斎藤はヘッドバット、コブラツイスト、バックドロップ、クローズライン。藤原はヘッドバット、三角絞め、脇固め。猪木はヘッドバット、スープレックス、インディアン・デスロックからの弓矢固め、ブレーンバスター、鉄拳、畳み掛ける連続攻撃(延髄斬り、ダブルアーム・スープレックス、ブレーンバスター、コブラツイスト、卍固め、合体ドロップキック)、トップロープからのミサイルキック。そして猪木が藤原にブレーンバスター。ここで時間切れ引き分け。4人が意地を見せた消耗戦。グラウンド対決、ヘッドバットにヘッドバットで対抗など両チーム一歩も引かず。個人的にはマードックの絞め上げるヘッドロック、重量を感じるエルボードロップが良かった。藤原の三角絞め、斎藤の定評のあるバックドロップも良かった。猪木は斎藤のバックドロップに苦しめられた。体力的にキツそう。
③アントニオ猪木、ディック・マードック vs. 藤波辰巳、木村健吾
(1987年12月7日)
(内容)「87 ジャパンカップ争奪タッグリーグ優勝決定戦」。頭にタオルを巻いた木村。試合前から出血してかなり不利。マードックと藤波でスタート。マードックがヘッドロック、飛びつきヘッドシザース。猪木は鉄拳、ボディスラム。木村はやはりキズを狙われる。猪木の鉄拳、ブレーンバスター、マードックのパンチ、ストンピング。藤波が捕まる。猪木のボストンクラブ、コブラツイスト、ダブルアーム・スープレックス、アリキック、マードックのトップロープからのニードロップ(猪木風)、チンロック、スウィング式ネックブリーカー。猪木が珍しくデッドリードライブされるが、延髄斬り。マードックも延髄斬り。さらに猪木組の優勢が続く。猪木が藤波にバックドロップ、トップロープからのニードロップ、マードックはパワースラム、カーフブランディング、垂直落下式ブレーンバスター。場外で猪木と木村がやり合う。藤波がマードックをスモールパッケージで3カウント。藤波組が逆転勝ち。プロレスではよくある「一方的に攻めてる方が最後に負ける」パターン。初代IWGPタッグ王者決定戦の時と同様、猪木は藤波組に花を持たせた。それにしてもマードックは器用。技が正確でグラウンドもできる。「NWA王者になれる実力者」という評価がレスラーの間でもあったのも納得の動きを見せた。
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