「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」猪木の名勝負。タッグ戦「vs. アンドレ、グレイ」、シングル戦「vs. ローランド・ボック」「vs. アブドーラ・ザ・ブッチャー」を紹介します。
①アントニオ猪木、藤波辰巳 vs. アンドレ・ザ・ジャイアント、レネ・グレイ
(1981年12月10日)
(内容)「第2回MSGタッグリーグ優勝決定戦」として行われた試合。手始めに猪木組がアンドレをかく乱しようとするが、そんな手は全く通用しない。猪木とアンドレでスタート。腕を取るアンドレ。猪木のヘッドシザースを巨体で阻止。しかし、藤波のサポートで猪木がヘッドシザース成功。グレイはチョップ、ヘッドロックを使うが、猪木、藤波にキーロックされる。アンドレが藤波をチンロック(首が折れそう)。猪木のドロップキックでアンドレの腕がロープにからまる(お約束)。二人がかりでアンドレを投げた後、猪木が単独でアンドレをボディスラム、そして腕ひしぎ。しかし、ここまで。藤波がやらかす。定番「トップロープからのリングイン」をしようとした藤波をアンドレが捕らえてデッドリードライブ。「人間エクソセミサイル」からのボディプレスでアンドレが3カウント奪取、優勝。猪木組がレネ・グレイを仕留めて優勝するんだろう、と思ってたら意外な結果。しかしながら、猪木がアンドレをボディスラムしたシーン、藤波のやらかし、アンドレの畳み掛けるフィニッシュに見応えがあってよかった。レネ・グレイは微妙な存在。でも、アンドレの邪魔にはなっていなかった。ファンが思っている以上に良い選手なのかも。
②アントニオ猪木 vs. ローランド・ボック
(1982年1月1日)
(内容)「元旦決戦」として行われた「5分10R勝負」。青いタイツ一丁で入場のボック。頭頂部の髪が薄く、見た目はカッコいいタイプではないが実力者。赤いガウンの猪木入場。着物姿の女性から花束贈呈。カール・ゴッチが両選手を激励。1R、会場のファンの猪木への声援に不満を見せるボック。まずは力比べ。ゆっくりした動きのボックがヘッドロックを切り返してバックドロップ。猪木は足を取り、ボックはバックを取る。2R、ボックがフロントスープレックス、ボストンクラブ。3R、猪木がアリキック連発からの延髄斬り。ボックがエプロンサイドで猪木にスリーパーを決め、レフェリーを場外に落とす。ボディスラムを成功させたボックだが、ゴッチがリングインして猪木を手を上げる。どうやらボックの反則負けらしい。結果はそれなりのもの。しかし、ボックは良いレスラー。体を密着させる攻め、引っこ抜くパワーを見せ、それらはゴッチの動きに似ていた。動きは速くないが、ナチュラルなパワーが感じられた。
③アントニオ猪木 vs. アブドーラ・ザ・ブッチャー
(1982年1月28日:東京・東京体育館)
(内容)日本プロレスでも行われた「猪木 vs. ブッチャー」。その後、ブッチャーは全日本の看板選手に。移籍で対戦が実現。バッドニュース・アレンらに先導されてアラブ風コスチュームでブッチャー入場。赤いガウンの猪木は前田明、高田伸彦と入場。花束贈呈。「時間無制限1本勝負」(ブッチャーに長い時間戦えるテクニックはないと思うが、「決着がつくまでやる」という意味だと思われる)。互いに攻撃し合う展開だが、ブッチャーは例によって地獄突き、トーキック、ヘッドバット、パンチ。猪木もヘッドバット。しかし、弓矢固めは指を噛まれて失敗。ブッチャーの毒針エルボー炸裂。猪木がブッチャーの顔面に蹴り。ブッチャーがバックドロップ。鉄柱でブッチャーの足を攻めた猪木。腕にキックを連発し、アームブリーカー、延髄斬り三連発。ここでアレンが乱入。アレンにも延髄斬りを食らわしたが、二人がかりで攻められる。試合は反則。猪木が中途半端な勝利。大体、予想できた結果。ブッチャーは打撃系の技がほとんどであり、テクニックがあるタイプではない。テクニックで競い合うのを好む猪木には合わないレスラー。しかし、当時は興行的に「ブッチャーは使える」と見込んだのだろう。
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