2022年11月20日日曜日

アントニオ猪木:特集(12)「異種格闘技編」「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

世界一のレスラー、猪木の異種格闘技戦シリーズ。西ドイツでの「vs. ローラン・ボック」、未知の強豪との試合「vs. ミスターX」「vs. レフトフック・デイトン」を紹介します。

アントニオ猪木 vs. ローラン・ボック

(1978年(昭和53年)11月25日:西ドイツ)

アントニオ猪木:特集(12)「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

(内容)「シュトゥットガルトの惨劇」と呼ばれる有名な試合(ちょっとオーバーな表現のような気がする)。猪木がヨーロッパ遠征。西ドイツ・シュトゥットガルトでボックと対戦。猪木の肩には真っ赤な闘魂タオル、ではなく青いタオル。「1R4分 10回戦」。組み合い。ボックが腕を取る動き、サイドスープレックス、フロントスープレックス、投げっぱなしジャーマン、エルボースマッシュ、頭頂部を使う回転式ヘッドシザース(ハゲた原因?)二回、ボストンクラブ、受け身の取れないボディスラム、張り手、ヘッドバット、パイルドライバー。猪木は攻めがやや地味。ヘッドシザース、腕や足を取る動き、ドロップキック、スリーパー、キーロック(持ち上げられてしまった)、場外にボックを落とす。最終ラウンド、ボックがボディスラムからのボディプレス、エルボースマッシュなど押し気味で終了し、判定勝ち。スープレックスの威力・迫力が評価され、勝利したものと思われる。ボックの動きはそんなに速くはなかったが、引っこ抜くパワーが強い選手というイメージ。猪木はドロップキック、延髄斬りをかわされたりしてペースを作れなかった。また、レフェリーがサッカーのようにイエローカード(?)を出して反則を警告したり、猪木のスリーパーを反則扱いしていたのも印象深い試合であった。)


アントニオ猪木 vs. ミスターX

(1979年(昭和54年)2月6日:大阪府立体育館)

アントニオ猪木:特集(12)「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

(内容)猪木が黒人空手と対戦。謎のマスクマン「ミスターX」(「四角いジャングル」という漫画に登場するキャラクターらしい。後に登場する「タイガーマスク」の先駆けと言ってもいいかもしれない)。大柄なX。空手着姿で背中には「X」(「ペケ」じゃなくて「エックス」。ちょっとカッコ悪い)。「1R3分 10回戦」。相手を警戒する猪木だが、不用意に飛び込んでいって右パンチを「ガツン」と食らう。左のガードを下げた構えで猪木を誘うX。細かいキック、迫力のヒザ蹴り。攻めにくそうな猪木だったが、2R、アリキックからの延髄斬り、卍固め。3R、猪木が腕ひしぎ。Xがギブアップ。勝利して雄叫びを上げる猪木だが、観客席からはモノ(みかんの皮?)が投げ込まれた。猪木が正体不明の男に勝利した試合。「X」とは何者だったのだろう? 関係者のみ知る、といったところだが、動きからすると柔道の経験もあるのでは? という気もしてくる男だった(女だったりして)。試合後のインタビューで、猪木「(Xは)スタミナがなさそう」「(Xが腕ひしぎで)参ったしないのでパキスタンのときのように腕を折るかどうか迷った」といったことを語った。


アントニオ猪木 vs. レフトフック・デイトン

(1979年(昭和54年)4月3日:福岡スポーツセンター)

アントニオ猪木:特集(12)「世界のレスラー:プロレス専門ブログ」

(内容)猪木が白いガウンで入場。青い「闘魂タオル」、白いシューズ(いつもは黒)。「1R3分 10回戦」。デイトンが先制攻撃。いきなりキック、パンチ、チョーク。荒っぽい打撃だけではなく、フロントネックロックも使う。さらに延髄斬り、猪木を場外に落とし、速い後ろ回し蹴り、マウントパンチ。バックドロップを食っても立ち上がるタフさ。アリキックを使ったりする猪木だが、上手く相手に接近できない。ついにキレた猪木。4Rからは「ケンカ殺法」に出る。ヘッドバット連発でデイトンは流血。5R、6Rにはヘッドバットでデイトンがダウン。最後はバックドロップ二発。セコンドからタオル投入で、猪木勝利。相手のパンチとキックに負けていた猪木。相手の髪の毛を強引につかんでひたすらヘッドバット。デイトンはボディビルと空手で鍛えてきた男ということだが、タフなだけではなく、攻めるときのバランスもなかなか良かった。ただ、右パンチが得意のようで「レフトフック」・デイトンというリングネームはちょっと違うような気が。何とかプロレス流の荒技で勝利した猪木。「デイトンは首が強かった」と後年、語っている。

リンク

異種格闘技戦シリーズ。「vs. チャック・ウエップナー」「vs. ザ・モンスターマン(再戦)」「vs. カール・ミルデンバーガー」

異種格闘技戦シリーズ。「vs. ウイリエム・ルスカ(三戦目)」「vs. キム・クロケード」「vs. ウィリー・ウイリアムス」

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