世界一のレスラー、猪木の異種格闘技戦シリーズ。「vs. ウイリエム・ルスカ(再戦)」「vs. アクラム・ペールワン」「vs. ザ・モンスターマン(初戦)」を紹介します。
①アントニオ猪木 vs ウイリエム・ルスカ
(1976年(昭和51年)12月9日:蔵前国技館)
(内容)ルスカとの再戦。花束贈呈、両国国歌演奏。リング上にカール・ゴッチ(勝者には「実力世界一チャンピオンベルト」がゴッチから贈られる)。試合開始前、いきなり猪木を投げ、腕ひしぎを掛けるルスカ。怒りの猪木だが、腕を痛めるハンデ。今回は柔道着ではなく、赤いショートタイツ姿のルスカ(プロレス仕様)。キック、再び腕ひしぎ、首4の字、ハンマーパンチ。猪木は張り手、キーロック、グラウンドでヒジをこすりつける荒技、スリーパー、ダブルアームスープレックス、ストンピング、ボストンクラブ(腕力で跳ね返された)。ルスカの投げっぱなしジャーマンに猪木はバックドロップでお返し。そして猪木が鉄柱攻撃、鉄拳制裁、チョップ。動かなくなったルスカを見て、レフェリー(ミスター高橋)は試合ストップ、KO。「キラー」猪木は試合終了後も攻撃を加えた。ルスカはやっぱり柔道の選手。柔道は組み合うスポーツ。打撃に弱く、キックやハンマーパンチといった打撃技はいわゆる「しょっぱい」ものであった。
②アントニオ猪木 vs アクラム・ペールワン
(1976年(昭和51年)12月12日:カラチ・ナショナル・スタジアム)
(内容)海外での試合。そのためいつもの新日本での試合と異なり、異様な雰囲気の中で行われたという。謎の男アクラム。格闘一家の出身ということだが、どんな試合を見せてくれるのか? 両選手リング入場。猪木のセコンドには藤原喜明、永源遙、小澤正志(キラー・カーン)。ゴング前、スクワットをするアクラム。ショートタイツを履いているが、ショート過ぎて腹が出ているように見える。「6R制 3本勝負」というテロップ。猪木がグラウンドで腕を取り、腕ひしぎ。アクラムは立ち技は見せず、グラウンドではバックを取ろうとするが、映像で見た感じでは、何をしようとしているのかよくわからない動き。猪木がフェイスロック。そして、腕を固めて試合終了(レフェリーストップ)。映像では何とも地味に見えた試合。最後に猪木が相手の腕を折ったという「伝説の試合」だが、映像ではそんなムチャな攻撃はしていなかったように見えた。真剣勝負だったため緊張感はあったが、もしアクラムがプロレスラーだったら「しょっぱい奴」などと日本のファンから言われたに違いない。そのくらいアクラムには技が無かった。
③アントニオ猪木 vs ザ・モンスターマン
(1977年(昭和52年)8月2日:日本武道館)
(内容)プロレスとマーシャルアーツの対戦。「1R3分 10回戦」。マーシャルアーツの ザ・モンスターマン。本名はエベレット・エディ。テコンドーをマスターし、プロ格闘技の世界へ。「モハメド・アリのボディガード」という肩書きで猪木に挑戦(ホントにボディガードだったのかは不明)。モンスターマンが入場。次いで赤いガウンの猪木。猪木のセコンドには山本小鉄、ストロング小林、長州力ら。両国国歌。猪木のアリキックでスタート。モンスターマンはハイキック、フットワーク&ジャブ連打。足を器用に使い、接近してボディブロー。延髄斬りも披露。しかし、猪木の張り手にひるみ、プロレス技には対応できない。猪木がダブルアームスープレックス。モンスターマンのハイキックで猪木ダウン。しかし、5R、強引に試合を終わらせようとする猪木。パワーボム、ギロチンドロップ。左肩を痛めたモンスターマンは立てず、KO。身体全体のパワーで猪木が勝利。モンスターマンはパンチの打ち方が良く、キックが器用ではあったが、器用な分、パンチやキックが軽めだった印象。そのため猪木は相手の攻撃を巧くディフェンスできた。
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